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点群データをスキャン・エックスにアップロードして、メッシュ化してみよう

はじめに

こんにちは、スキャン・エックスの開発担当の板倉です。スキャン・エックスでは、アップロードされた点群ファイルをメッシュモデルに自動変換することができます。メッシュモデルは三角形の集まりにて、表現されます。下の画像はメッシュモデルの一部を拡大したものです。小さな三角形でモデルが構成されており、かつ、色情報も保存されていることがわかります。

この記事では、G空間情報センターにて公開されている点群データを利用して、スキャン・エックスでメッシュモデルを生成する手順を紹介します。
点群を使った3Dモデリングについては、以下の記事がわかりやすかったです。
https://www.kankou.co.jp/2020/10/geospatial_division_20201015/

データのダウンロード方法

今回はG空間情報センターにてダウンロード可能なデータを利用します。リンクは以下の通りです。

上のリンクからページにアクセスすると、以下のようなダウンロードリンクがあります(赤枠)。ここから、本記事で用いるデータをダウンロードできます。

なお、本データは、北海道水産林務部様より提供されています。このデータは、ZIPファイルにてダウンロードされます。ファイルを展開し、スキャン・エックスにアップロードをする準備をしてください。

アップロード方法

基本的なスキャン・エックスへのアップロード方法と同様です。アップロードすることで、点群の閲覧や分類が可能です。詳しいアップロード方法に関しては、ユーザーマニュアルをご覧ください。以下に、点群をアップロードするおおまかな手順を示します。
1 プロジェクト名や日付の選択
「新規プロジェクト」をクリックして、プロジェクト名、日付を設定してください。

2 データの取得方法の選択

今回は、アップロードの時間の短縮のため、「分類をスキップする」を選択してください。その後に、右下の「次:座標設定」をクリックしてください。

3 座標系などの選択

今回のデータ『和寒町夫婦岩』では、EPSGコード2454を入力してください。

4 ファイルのアップロード

さきほど、ダウンロードしたファイルを、ドラックアンドドロップか、ファイルの一覧から選択し、アップロードしてください。しばらくすると、点群のアップロードが完了します。

点群の閲覧

データのアップロードが完了した時の図を以下に示します。夫婦岩の点群がスキャン・エックス上で閲覧することができています。

メッシュ生成機能の実行

プロジェクトが作成されたら、本題のメッシュ生成の実行に移ります。以下にメッシュ生成機能の実行手順を示します。

1.メッシュ生成のボタンを選択

左の「TIN」パネルから、「メッシュ生成」を選択してください。

2.対象のデータを選択

「和寒町夫婦岩.las」 が選択されていることを確認します。

3.パラメータの設定

メッシュの大きさは生成されるメッシュモデルの三角形の最小の大きさを示します。この他のパラメーター設定も可能ですが、今回はこのままで構いません。

4.詳細設定

詳細設定も柔軟に変更が可能ですが、今回は既定値(はじめの値)のまま実行してください。

5.出力フォーマットの選択

以下の6つから出力フォーマットを選択してください。複数選択することも可能です。

6.実行

右下の、「実行」ボタンを押してください。

結果の確認

処理が完了すれば、ビューワーでメッシュモデルが閲覧可能になります。点群と同じ操作方法で、回転などを行うことができます。

なお、点群とメッシュモデルが同時に表示されている場合は、その点群を非表示にすることで、メッシュモデルのみを閲覧することができます。

ダウンロード

結果をダウンロードするために、点群ファイルの横の、「三つの点のマーク」を押してください。すると、ダウンロードするボタンが表示されます。これにより、選択した拡張子で、ファイルをダウンロードすることができます。

注意点

より広域な点群をメッシュ化する場合は、「メッシュの大きさ」の値を大きくしてください(例:2 m)。そして、もしより細かい(小さな)三角形で表現したい場合は、「メッシュの大きさ」を小さくしてください。また、より広域なエリアを、小さなメッシュサイズで表現しようとすると、実行後、計算負荷がかかり、エラーとなる場合もあります。

まとめ

この記事では、スキャン・エックスにてメッシュ化をする方法を簡単に説明しました。分類や詳細設定を行わず、シンプルな方法を紹介しました。例えば、以下の図のように、「深層学習」機能で分類し、その分類ごとにメッシュ化する、といったことも可能です。以下の例では、建物や地表面のメッシュ化を行っています。是非、ユーザーマニュアルも見ながら、いろいろな設定でメッシュ化をお試しください。もし質問や要望がございましたら、営業担当者やサポートデスクまでご連絡ください。

このほかにも、Twitterでも、技術的な情報を発信しています。ぜひご覧ください。

本記事のサムネイルでは、「旧都城市民会館」の点群データを利用させていただきました。


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